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2年です

障害犬のリハビリテーションに携わることができてもうじき2年になります。

当時は休みを利用し、モニターの方を集めて、リハビリをさせていただくことで経験をつみました。

そして、森先生と出会い本格的に獣医師と連携したアプローチが行えることで、多くの症例をこなすことができるようになり、また結果も出せるようになりました。

今年は、そのシステムがより多くの方に利用できるようにリハビリテーションというものをさらに進化させていきたいと思います。

主にリハビリテーションとは・・・・、

1.障害を持った症例に対し、評価を行うことで、症状を把握し、リハビリテーションプログラムを立てる。それを基にリハビリを実施していく

2.1.に対し評価が適切でなければ、再度評価を行い、それに基づいてリハビリテーションプログラムを立て直す。

3.常に実用的になっていくようなアプローチである。

この中でも3.が特に重要です。

近年ではICFといったものがあり、その中でも症例の実用性に合わせた評価・治療が行われるべきであると述べられています。

今リハビリと名乗られている業者において、これらの項目をしっかりと行えているところは残念ながらほとんどないと思います。

水治療法もそうですが、すべての犬が適していません。よって泳げば筋肉もつくとは限りません。

これについては先日もオーナーさんとお話したときに伝えました。

「泳げば筋肉がつくから泳いだほうがいいといわれました・・・。」

決して、その子が水泳に適しているかは分からないのです。

仮に、右足をかばって歩いている犬がいるとして、その状態で水に入ってもやはり右足の動きが悪かったとします。

その状態で、筋肉はつくでしょうか??

むしろ、かばっている左足の負担が大きくなるばかりのようでなりません。

仮に譲って筋肉がついたとしましょう。

しかし、それは水の中での話であり・・・、陸に上がった瞬間にまたかばっていたら・・・。

これではどんなに繰り返しても、悪循環を断ち切るアプローチとはいえません。

もし、水治療法を行うのであれば、それ相応の判断は必要なのです。

そして、かなり明確な目的が、計算の基に立てられなければなりません。

それができるのは・・・、皆さんが頼っている獣医師ではありません。

理学療法士です。

もちろん、それはリハビリテーションに関することです。

この先、どんな優秀な獣医師がリハビリを理解しようと勉強したとしても、理学療法士のしていることには、足元にも及ばないでしょう。

しかし、それは理学療法士が手術ができないのと同じです。

ここ最近、水治療法の否定ばかりを述べていますが、それ自体はすばらしいアイディアであると思います。

残念なのは、「リハビリ・イコール・水泳」という流れが定着していることなのです。

私自身、水治療を何かの形に考えています。

決して泳ぐだけではありません。

水の特性である、浮力を重力とは違った観点で考えていけば有効なリハビリプログラムに変化していくかもしれませんね。

by kengou0820 | 2010-01-31 21:23 | リハビリテーション実践日記