リハビリテーションの目標設定について
リハビリテーションの目標設定を行う際、難しい点はいくつかあると思われます。
まずは、疾患を呈した症例に対し、
1.どこまで回復するのだろうという予後予測は?
2.どこまでのラインが達成ラインで、そしてどこで区切りをうつか?
私は、医者ではありませんので、ここで終わりですとは決していえませんが、予後予測ということに関しては、残念ながら、普段から臨床症状を確認している理学療法士のほうが、優れていると考えています。
では、どのように考えていくのか?ということに触れていきたいと思います。
まず、回復ということについてですが、障害の軽減には・・、
「機能回復を図るアプローチ」と「環境整備など代償的なアプローチ」の二つが挙げられます。
機能回復は、疾患の原因となったものに対して、直接的に問題を解決していく方法です。関節可動域訓練や筋力増強訓練、バランス訓練などがこれらの直接的な問題に対するアプローチとなります。
そして、代償的アプローチは、セカンドオピニオンとして、直接的なアプローチでも解決できなかった場合、代わりにという解釈の元で、次の方法を示します。
例えば、自宅生活において階段昇降を行わないとならない環境であるとすれば、申し訳ありませんが、住居を2階から1階に移し、階段を昇らない生活にするなど、代償的手段です。また、脳梗塞などの患者さんであれば、右麻痺とすれば、右手が使えなかったら、左手に換えるなどもそういう類を提案することをさします。
ですので、根本的にはこれら二つを常にイメージしながら、今の時期は例えば機能回復に重きを置き、ある一定の時期に来れば、代償的手段に重きを置くなど、それぞれにウェイトがかける割合を変えています。
でも、ここで考えないとならないのは、最低ラインを設定しておくことです。
これは、予後予測でいえますが、「足の筋力は立つまではできそうで回復しそうだから、立って食事までは考えよう」とか、「散歩までは難しいけど、庭をうろうろするぐらいまでは何とかなりそう」など、達成できなくても、達成しそうなあるいは可能性があるだろうという最低ラインを常に持っておくと、今後同じような症例が現れた時に、あの時こうだったけど、今回はこうできるかなといった、横の比較が可能となります。つまり、引き出しが増えますので、今後に活かせるわけです。
そして、もう一つ、症例の最低ラインが設定できれば、数週間から1ヵ月後かに効果判定ができます。これは、落ちていても上がっていても、縦の比較ができますので、これも臨床経験の中では重要となります。
今日のおさらいですが・・・、
1.機能回復と代償手段を考え、ウェイトを変えていく。その際、最低ラインを持っておく
2.縦と横の比較を行うことで、引き出しを増やしていく。達成度により、最低ラインを変える
このスタンスが、私が普段行っているクリニカル・リーズニングになるわけです。
まずは、疾患を呈した症例に対し、
1.どこまで回復するのだろうという予後予測は?
2.どこまでのラインが達成ラインで、そしてどこで区切りをうつか?
私は、医者ではありませんので、ここで終わりですとは決していえませんが、予後予測ということに関しては、残念ながら、普段から臨床症状を確認している理学療法士のほうが、優れていると考えています。
では、どのように考えていくのか?ということに触れていきたいと思います。
まず、回復ということについてですが、障害の軽減には・・、
「機能回復を図るアプローチ」と「環境整備など代償的なアプローチ」の二つが挙げられます。
機能回復は、疾患の原因となったものに対して、直接的に問題を解決していく方法です。関節可動域訓練や筋力増強訓練、バランス訓練などがこれらの直接的な問題に対するアプローチとなります。
そして、代償的アプローチは、セカンドオピニオンとして、直接的なアプローチでも解決できなかった場合、代わりにという解釈の元で、次の方法を示します。
例えば、自宅生活において階段昇降を行わないとならない環境であるとすれば、申し訳ありませんが、住居を2階から1階に移し、階段を昇らない生活にするなど、代償的手段です。また、脳梗塞などの患者さんであれば、右麻痺とすれば、右手が使えなかったら、左手に換えるなどもそういう類を提案することをさします。
ですので、根本的にはこれら二つを常にイメージしながら、今の時期は例えば機能回復に重きを置き、ある一定の時期に来れば、代償的手段に重きを置くなど、それぞれにウェイトがかける割合を変えています。
でも、ここで考えないとならないのは、最低ラインを設定しておくことです。
これは、予後予測でいえますが、「足の筋力は立つまではできそうで回復しそうだから、立って食事までは考えよう」とか、「散歩までは難しいけど、庭をうろうろするぐらいまでは何とかなりそう」など、達成できなくても、達成しそうなあるいは可能性があるだろうという最低ラインを常に持っておくと、今後同じような症例が現れた時に、あの時こうだったけど、今回はこうできるかなといった、横の比較が可能となります。つまり、引き出しが増えますので、今後に活かせるわけです。
そして、もう一つ、症例の最低ラインが設定できれば、数週間から1ヵ月後かに効果判定ができます。これは、落ちていても上がっていても、縦の比較ができますので、これも臨床経験の中では重要となります。
今日のおさらいですが・・・、
1.機能回復と代償手段を考え、ウェイトを変えていく。その際、最低ラインを持っておく
2.縦と横の比較を行うことで、引き出しを増やしていく。達成度により、最低ラインを変える
このスタンスが、私が普段行っているクリニカル・リーズニングになるわけです。
by kengou0820 | 2011-02-21 00:33 | トピックス