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関節を動かしてあげましょう

 私が犬の理学療法を行うとき、大切にしていて私たち理学療法士にしか技術を持って出来ることといえば、関節可動域(range of motion:ROM)があります。

 でもこれって、コツを覚えれば誰でもできるんです。というか、私も素人だったのですから当然ですね~~003.gif

 ではそのコツとは何かというと、構造の違いをまずは理解することです。

 ヒトは2足歩行です。そして、上肢(手)はといいますと、何かを操作するために安定性よりも自由性があるんです。ヒトの肩関節は大きく開いてまわせて、捻ることが出来ます。これはローテーターカフ(回旋筋腱板)というものがあるためで、回旋筋は小さく抗重力筋として、発達してきました。

 犬にはこれがありませんので、曲げるか伸ばすか(伸ばすほうもそれほど可動域はありません)・外に開くかしかありません。

 もうひとつは、無理やり動かさないことです。下の図を見てください。 
関節を動かしてあげましょう_c0145975_1714225.jpg
関節を動かしてあげましょう_c0145975_17145189.jpg

 
 私が行っている可動域向上訓練です。曲げすぎず、伸ばしすぎずゆっくり行っています。これにより動かしすぎていると、抵抗感を感じやすくなるので、無理なく行えるのです。そして、もうひとつの手では、中枢部(股関節のところ)を持っています。これにより動かそうとしている関節に安定性を与え、無理を生じた場合に修正しやすくなります。

 ボバースでいうplacingの方法をとっていますが、これをいうと難しくなるので、ここではやめます。とにかく、関節を動かすときは、無理なくゆっくり行うこと・空いている手で安定させることが大事です。 
 
 053.gifところでこの記事でちょうど100投稿数となりました!皆様のおかげです053.gif

 本当にありがとうございますと同時に障害犬を飼われている方に少しでも勇気をあげれるブログにしたいと思います。016.gif

by kengou0820 | 2008-02-02 17:22 | リハビリテーション実践日記