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足をつかない背景とは・・・?

今回は、新しいオーダーがでました。トイプードルのミニョンヌちゃんです。

写真を撮ることができませんしたが、外傷性の右股関節脱臼後、骨頭切除術後の廃用性症候です。

右足はつくことができず、常に足を浮かしています。

これは痛いのか?それともつけない何かがあるのか?

それを明らかにすべきです。


触っているうちに分かったことは、痛いようではなさそうです。

担当の獣医師さんが触れた後に、私も触れてみると、特に痛がる様子はありませんでした。


しかし、分かったことが・・・。

患肢の筋肉は非常にやせ細っていて、おそらくこれがつけない原因かと思いました。

姿勢を保つ上で、重要視していたハムストリングスはかなり萎縮しており、支えさせようとしましたが、膝と股関節に力が伝わらず、すぐに足を上げてしまいます。

これでは、確かに力が発揮できる状態ではありません。


まずは、筋肉の活性化が必要です。

筋には必ず腱がありまして、これを介して骨に付着しています。

まずはこの状態をしっかりと整え、体重を支える準備をしっかりと行うことです。


膝蓋骨脱臼のヘンリーちゃんも腱から、しっかりと可動性を出していったことで、患肢を使うようになりました。

筋肉をしっかり使うためにも、腱の状態をしっかりと整えることは大事です。

少しではありますが、足をつくようになりました。もちろん持続といった観点では、まだまだ足りませんが、少し変わった様子にオーナーさんも納得していただきました。


ここで、知っていただきたいのは・・・、

まずは、筋肉を触る前に見るポイントがあるということです。

それは、関節でもなく筋肉そのものでもありません。

犬の今の状態に必要な条件を常に見てあげる必要があります。

今度、状態がどのように変わっているか非常に楽しみですね053.gif

by kengou0820 | 2009-08-07 23:16 | リハビリテーション実践日記