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なぜ動物看護士に国家資格がいままでなかったの??

先日、動物病院での出来事です。

お昼に一緒になった看護士と助手さんとたまたま話す機会があり、

「私たちは国家資格がないんですよ。」

これには、びっくり。

私たち療法士でさえ、国家資格があるのに動物看護士さんにはないのです。各学校で独自に卒業スタイルを持つようですが、あれだけ誠意を持って対応しているのを見ると正直驚きです。

むしろ、国家資格を持つ私たちのほうが見習うものが一杯ありました・・・。

でも、近いうちに国家資格化する可能性があることもいわれていたので、是非そうなって欲しいですね。


ところで、この病院では周辺の方々にだいぶリハビリのことが認知されてきたようで、慢性的な症例でレーザーのみを処方されていた犬を連れたオーナーが少しずつ来られるようになりました。

オーナーは、パートナーの状態が少しでもよくなって欲しいと思っているのですね。そうした感じが話しているうちに私の心を大きく動かしていきました。

最近色々な犬と接しているうちに、たとえ機材がなくとも、手で温度を伝えたり、身体を動かしてコミュニケーションをとっていった方が、どうも手ごたえがよいように感じてきました。

愛犬とアイコンタクトをすると信頼関係が築けるように、こうしたことも飼い主さん以上に信頼関係が大事だと思います。

一つ一つの接し方を犬は肌で感じています。こうしたやりとりは、場面ごとに緻密に計算していく必要性があります。その中で、犬も素直に自分を表現するのではないのでしょうか・・・?

犬種にとって不適応もある可能性があるプールの使用は、関節炎の症例に適するかもしれませんが、それでは泳ぐ脚を作ってしまいかねません。やらないといけないタイミングとやらなくてもいい時期を見極めないと、泳げばよくなると認知させられてしまう恐れがあります・・・・。
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by kengou0820 | 2009-02-23 20:44 | トピックス

やっと投稿できた・・・

このところ、私のスケジュールの関係により、ブログ更新も出来る状態ではなく、その間にも来て頂いた方には本当に感謝したいと思います。

今も動物病院での実施状況は変わらず、がんばっております。

新規の方ばかりなので、写真を撮ることが少々難しい状況なので、お許しください。

しかしながら、多くの犬が慢性的な関節炎に悩ませていることが本当に嘆かわしい限りです。肘・膝・股関節・肩関節など症状も多彩で、私たちの分野が必要とされている理由がよく分かります。

術後の経過をいくつか参考にさせていただいた中で数例は、その術側肢が上手く機能していないのです。

これには驚きました・・・・。

獣医師さんの技術はあるはずなのに、それをいかに管理していくかという過程ができていない現状だったのです。

私が現在の病院に訪れたときも、リハビリの認知度はあるものの、実際何をやっているかは未知数であり、それを知る手がかりは、数回の勉強会やミシェルマンクDVDのみという乏しいものでした。

当時、犬のことを勉強してきたときは、これらを何とか活用しようとしましたが、今までの経験や一つ一つ目の前にした犬についてどれだけ考えられるかが、自分自身を進歩させるものであると思います。ということで、正常な動作を知るということは、この手がかりを増やすということにつながります。

犬は歩くときどの足から動くの?
犬はなぜ4本足なの?
犬はなぜ尻尾をふるの?

色々な要素で考えられることが出来ます。現在、私は筋肉系について学習中です。

筋肉の活動はやはり大事であると思います。 

何が大事なのかというと、犬は元々自然治癒能力の高い生き物。こうした特性を利用するためにも、筋肉の活性化は必要です。

筋肉は、元々働くための適切な長さなどを持っています。これが失われると働く必要なが無くなるため、代謝が落ち、臓器系の機能が落ち、やがて動けない身体になります。

筋肉を働かせることは、ただ働くというだけでなく、動ける喜び・モチベーションなど感情系にも作用していきます。

こうしたことが理学療法により可能となるのです。というより、可能になるのだと信じていますし、実際日に日によくなっていく患者さんの姿を見ていると、表情も明るくなり、動きたがり、欲が出てくる(笑:もちろんいい意味で)ことがあります。これは、仮説でありますが、こうした感情系にも作用し、何かを求めるということはより身体が働いていき、活性化していくことを示唆しています。

これからも色々な分野を学習することで色々な考え方を身につけ、理学療法に役立てたいと思います。

更新はいつもはできませんが、不定期にトピックスまたは、症例報告を入れていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願いします。
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by kengou0820 | 2009-02-22 22:31

プロトコールの難しさ

今、動物病院でのディスカッションの内容で、術後のリハビリをどうするかといった議論が展開されています。

手術後のリハビリテーションは、術後すぐに開始されるのが一般的で、その効果として、廃用性萎縮(使わないことで起こる機能の低下、身体機能だけでなく生活関連動作などにも影響を及ぼします。)の予防が主となります。

また、試していただきたいのですが、同じ姿勢でずっと安静にしていると、何故か自分の手足の位置が分からなくなってしまいます。

同じ姿勢で寝ていることはありえないわけで、24時間起きていようと寝ていようと常に動いています。これを行なわないと、いざ使うときにギャップができてしまい、上手く動けなくなるのです。

つまり、感覚が鈍くなります。中枢神経系の損傷だけでなく、整形外科疾患の患者さんでも起こってしまうのです。

これは、人間でも起こりえますし、犬の世界でも同様。

自然回復力のある犬は、適応速度も速く、「使えないなら忘れてしまえ。使えるもので対処しよう。」といった流れが出来てしまいます。

これを防ぐため、いつの時期からリハビリテーションを開始するか?といったことが、議論されているのです。

私の感覚ですが、術後すぐに立たせる訓練は難しいと思いますが、関節を動かしたりすることは大事だと思います。

また、物理療法としてレーザーや低周波・針灸などにより廃用性萎縮を予防しながら、次の段階への移行を考えるべきでしょう。

これからも、獣医師との話し合いになると思いますが、お互いの立場を考慮しながら話し合える今の関係は、必ず多くの障害犬にとって、良い方向へと導きそうなので頑張ってみたいと思います。
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by kengou0820 | 2009-02-01 21:18 | トピックス

小型犬の関節保護を考える

先日、動物病院であるトイプードルの症例を見ました。

その時、レントゲン写真を確認しながら、獣医師さんとディスカッションしました。

ディスカッションの内容は、

「膝の手術は難しく、機能も著しくダウンしてしまうため、何か理学療法で改善できることはないか・・・?」という内容でした。

犬の膝は、人間と同様、前面(膝のお皿がある側)に大腿四頭筋と後面(お尻の横)にある大腿二頭筋があります。これは、非常に大きな筋肉で、人間も犬も姿勢制御に必要な筋肉となります。

膝の障害を持った症例は、これらの筋肉を活用できず、かなりの筋萎縮を持ってしまっていること、そして、筋肉自体に可動性を失ってしまっていることが挙げられます。

筋肉はある程度の動きや張力がないと、力を発揮できないシステムを持っています。つまり、
長すぎてもだめ、短すぎてもだめということになります。

私たちは、状況に合わせ、これらの問題に中枢神経系が素早く処理し、効果器である筋肉がそれを対処しているのです。


早速ですが、その子の手術前に筋肉の可動性を引き出してみました。(具体的な筋肉や方法はもし知りたい方がいれば、掲示板にでも投稿してください。)

すると、明らかに動きが変わってくれたことを獣医師を含め、確認していただいたのです。

筋肉の可動性を出して、使いやすい状態になれば、自然回復力のある犬にとって、よい手段になりえることが考えられます。

これは、膝蓋骨脱臼だけでなく、前十字靭帯など膝周囲に障害のある症例には適用できそうです。
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by kengou0820 | 2009-02-01 10:44 | トピックス