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肘関節疾患-part2-

前回に続き、今回もこのシリーズでいきますが、今回はケースも交えて話をしたいと思います。

今ラブの子で先天的に肘に障害を持った子です。

盲導犬のトレーニングを断念せざるを得ないほどの障害があったようで、痛みも強く、大変な状況であったそうです。

今は、新しいオーナーさんに迎えられ、新たな生活をしてますが、やはり障害には勝てぬか、ここへ来られました。

今回で3回目のリハビリ。

痛みも薬物療法との並行で、良い方向に向かっており、可動域も90°→今回は105°と改善が見られています。

前回書いたように、肘だけでなく肩関節もしっかりと見ることが大事です。

また、この子は足の裏もかさかさになっており、普段から足の裏を使っていないことが考えられます。

少しずつ動きが出てきたので、ふせや立つ・座るのトレーニングを行い、姿勢が変わったときに肘がしっかりと支えることができるように誘導しました。

その結果が可動域の改善と痛みの軽減です。

こうして、可動域訓練と動作などで使う訓練を行うことで、日常生活動作の改善を図るわけです。

肘に障害があってもあせらず、まずは確定診断をすることです。

それから、獣医師と治療方法を相談することがベストであると思われます。
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by kengou0820 | 2009-12-26 22:58 | トピックス

ゴールデン・ラブは肘・股関節に注意 -PART①-

先日も申しましたが、最近多いのはゴールデン・ラブの関節炎です。

多くの症例は慢性的な経過に移っており、管理も大変です。

今日は、私が接してみて感じたポイントをいくつかあると思いますが、今日は、そのひとつを紹介します。

①肘に障害が出た場合

肩関節はどうでしょうか?多くの犬は、肘がうまく機能しないことで廃用性(使わないという意味)の筋肉の萎縮が起こっています。

これでは、肘をマッサージして動きが良くなったとしても、肩関節周囲の筋力が低下してれば、肘にかかる負担において解決していないということになり、また関節炎を繰り返す可能性が高いです。

マッサージを行った後は、少し体重負荷を行う練習があります。

普段の練習でオーナーさんが行えることは、ジグザグ歩行です。

ジグザグに歩くことで必ず、一方に体重負荷が起こります。

こうした練習は、肩関節周囲を使う運動になりますので、必要な練習となります。

この時期ですので・・・、散歩の前には、

1.約5分間患部を暖める
暖めすぎは、かえってよくないことが最近の文献で言われています。これも今度紹介しますね。

2.軽くウォーミングアップ
少しずつ歩いていきましょう。たまの駆け足(キャンター程度)も有効です。

3.10分ぐらい歩いたら少しずつジグザグ歩行
少しずつ負荷をかけていきましょう。びっこを引いたり、動作をやめるようであればそこで終了です。

あくまでも犬本位の運動にペースを合わせます。

こうした指導を行い、何日かの経過でかなり歩くことができるようになったと報告をたくさん受けています。

もし、行える範囲のリハビリしかできない方はぜひ実践してみてください。
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by kengou0820 | 2009-12-17 22:45 | トピックス

ゴールデン・ラブの慢性関節炎

このところ症例として多いのが、大型犬の関節炎です。

ちょうど一年前に今の病院に向かうようになった時期も大型犬の関節炎が多かったのを思い出します。

寒い時期ですし、関節の動きが鈍くなるこの季節は、人でも調子が悪くなるものです。

今回は3例もありました。

痛みは薬で治まったものの、痛みをこらえていたのか、防御的に筋肉が収縮し、関節が固まってきている子がほとんどでした。

しかも、その関節炎は、日常生活で動ける機会を減らしてしまうため、これらに対する管理を促さなければなりません。

まずは、防御的になっている筋肉の収縮を抑えていきます。触られることに少しずつ慣れていけば、落ち着いてアイコンタクトができるようになりますので、信頼関係が生まれたところで関節を少しずつ動かしていきます。

精神的にも落ち着いてきたところで、動くことを促していきます。

また、大型犬ですので、体重管理も必要です。

運動量のチェックは必ず行います。

関節炎の症例は特に重要だと思っており、慢性的な子であればあるほど管理を長期的に行い、痛みと付き合いながら行える最低限の運動を保障していく必要があります。

こうした評価を行い、少しずつ元気を取り戻していくことを計画として上げています。

ただ、動かすだけの管理であると、その場で痛みが取れても次の時にはまた戻っている・・・。の繰り返しが予測されます。

私たちは、痛みをとることも仕事ではありますが、それをいかに持続させて機能をできるだけ向上させていくかが大事です。

今後もこうした課題を持ちつつも、よりいいものを提供していくことを考えていきたいと思います。
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by kengou0820 | 2009-12-13 22:31 | リハビリテーション実践日記

そういえば・・・

先月でこのブログ2年経っていたという事実を今知りました。

皆様には本当にありがとうございますと感謝の気持ちを述べたいです。

色々試行錯誤しながら、犬の幸せを考えて、今後もできる限り力を尽くしていきたいと考えています。

私は、去年あたりから急速に色々な仕事に関わらさせていただくようになりました。

その中で、多くの人や犬に出会い、そして別れもあり、そのたびに大きく心を突き動かされた思いを今でも持ち続けています。

私が、今あるのも自宅で一緒に生活しているウル・ラブをはじめ、多くの人や犬の支えがあってのものです。

これからも更新回数は少なくなるかもしれませんが、色々な分野を学習して、このブログに掲載し、皆様の情報に少しでもなっていくよう頑張りたいと思います。
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by kengou0820 | 2009-12-07 21:20 | 愛犬・犬を綴る

ペットは日本経済を支えている!!

私は犬との生活を決して経済動物とは考えていませんが、昨今こうした不況ばかりの暗いニュースを聞いていると、何か世間はお金が回らないと考えてしまいがちです。

しかし、ペットへの認識は変わっているようです。

特にペット市場は賑やかなようです。


ペット市場は“家族化”で不況知らず?
プレジデント12月 5日(土) 10時 0分配信 / 経済 - 経済総合

ペット市場は堅調な伸びが見込まれる。
 深刻な不況下にもかかわらず、ペット市場は依然堅調だ。この市場はペットフード、ペット用品、その他関連サービスなどの分野から構成される。ここ数年全体的に伸びているが、2007年度のペットフード市場が前年度比1.5%増の2783億円にとどまったのに対し、周辺産業、なかでもペット用品市場は前年度比4.8%増の1540億円と、とりわけ伸び率が高かった(メーカー出荷金額ベース)。

 双方の市場を見てみるとペットに対する飼い主の変化がうかがえる。
 まずペットフード市場であるが、伸び率はほかの分野より低い。原因には、小型ペットの人気により、大型犬から小型犬へのシフトが進んでいることや、高齢化や室内飼育による運動量の減少により、食が細くなっていることも影響し、1匹あたりの給餌量が減少していることが挙げられる。それでも市場が堅調に伸びているのは、肥満対策や年齢別の商品、素材や味にこだわったものなど、高付加価値ペットフードの比率が高まったことで、単価アップにより売り上げがカバーできている点が大きい。かつての“エサ”というよりも、人間の“食事”に近い印象である。

 一方のペット用品市場だが、こちらは室内飼育の増加に伴ってトイレシートや猫砂といった消費財が牽引している。ペット用衣服など景気悪化に伴い鈍化が見込まれる分野もあるが、全体的には、ペットへの支出よりも飼い主自らの支出削減が優先される傾向が見受けられる。
 こうした背景には、かつてのペットがパートナーとして、家族の一員という位置づけになってきていることがある。総人口は頭打ちで長期的には市場の拡大は楽観視できないが、中期的には高齢化やさらなる核家族化を受け、旺盛なペット需要は継続していくと考えている。


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(参考資料)

矢野経済研究所
ライフサイエンス事業部研究員
幕田宏明


高齢化社会において、ペットがこうした心の癒し・励みを作っているのかもしれませんね。

私も、ウルラブに多くの励みを頂いています。

ペットはもう家族の一部と位置づけされています。昔と違って、室内で飼う人たちも増えており、家の外で飼っている風景は私の知る限りの地域ではありません。(私の住んでいる周辺は農家が多く、こういった人たちは外飼いが圧倒的に多いですが・・・)

しかし、その裏側には、保健所の殺伐処分という実態が課題としてあるほか、今後はこうした事を利用する悪徳業者が増えることも予想されます。

多くの命が日本経済を支える起爆剤としてあるだけに、今後は「犬様」となっていくかもしれません。037.gif
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by kengou0820 | 2009-12-06 23:31 | トピックス

良かった!!

今日は朗報です。

約4ヶ月間(リハビリ施行回数:約15回前後)の間リハビリを行ってきた、ボーダーコリーのバース君が卒業間近となりました。

この子は先天性股関節脱臼という疾患を持つ子で、骨盤と大腿骨を結ぶ臼蓋という部分に障害があり、大腿骨が安定しないため、骨と骨が衝突しあい、磨耗を繰り返して痛みなどを引き起こす疾患です。

通常は、臼蓋という部分はしっかりと大腿骨を包むような構造になっており、足をぶん回しても外れたりしないのは、この中で収まった状態で動かすことができるからです。

その周辺は、筋・関節包など安定させるものが守っており、ハードな負荷がかかっても大丈夫な設計となっています。

ここに障害があったバース君は、お皿から大腿骨が外れた状態で歩くときは足を引きずっていました。

この子に対し、リハビリテーションを繰り返し行い、最近では可動時に外れなくなったので、獣医師にレントゲンの撮影を依頼しました。

すると・・・、

臼蓋部分と大腿骨の間は確かにまだ不安定な部分もあるようですが、動いても外れない事実から運動量をアップして様子を見てもよい状態になりました。016.gif

ですので、リハビリも頻度を減らし、やがて卒業に向かっていくでしょう。

これからの課題は、今後バース君に起こりそうなことを予測し、適切に指導を繰り返していくことでしょう。

そのための月1回のリハビリで、状態および経過観察です。

今後の日常生活でオーナーさんとうれしそうに走り回っている姿が、見えてきたバース君でした!!!003.gif
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by kengou0820 | 2009-12-02 21:26 | リハビリテーション実践日記